ノンフィクション・ノヴェルの原点。
1965年以前にはドキュメンタリーではない、
こういった手法の作品が
なかったというのが案外意外。
アメリカ中西部の片田舎で起こった
クラター一家惨殺事件の犯人ペリーとディック、
事件が起こる直前から、彼らが逮捕、
死刑となるまでの内容。
この中で、カポーティがペーリーに感情移入をして
書くことで、人が何故人を殺すのかに迫っている。
理不尽なのだよな……。
カポーティはこの『冷血』以降、
他小説を書こうとしても書けなくなってしまうという点でも
いわくつき作品なのか。