野上弥生子 新潮文庫

著者の女学校時代を書いた自伝小説。

途中で、著者は亡くなっているので未完だが、

ほぼ完成されているので話の結末は想像しやすい。

それにしても100歳近くまで書き続けていたというのが凄い。

宇野千代もそうだったね。

自伝小説とはいうものの、別の登場人物たちの

エピソードの方が多かったりする。

現代から見ても、当時から風変わりな校風の女学校だ。

明治女学校がモデル。

内村鑑三は実名なのに、島崎藤村は仮名扱いされているといった、

実在する人物の名前の扱いは何が基準だったのだろうなあ。