ヴィーナス・プラスX

シオドア・スタージョン/著 大久保譲/訳 国書刊行会

未来の文学」のひとつ。

アメリカ人・白人男性のチャーリー・ジョンズが

突然トランポートされた場所はレダム人という、

人類に取って代わった新人類? がいる世界だった。

彼らはチャーリーに自分達の文明を客観的に評価して欲しいと頼むのだが……。

(ざっとのあらすじ)

スタージョンの小説は難解らしいけど、

本書は読みやすかったよ。

最後まで読むと、最初なんでこんなデザイン? と思った

装丁のデザインも、その通リ! と納得。

レダム人(レダム人は性別がない両性具有)の世界が

章ごとに、1950年代のあるアメリカ人家族の生活を

挿入することによって、

性差のある世界とない世界の違いを浮き彫りにさせ、

レダム人世界を理想世界のように見せている。

ユートピアジェンダー小説とか言われる所以だね)

展開が全然読めずに、ラストのひっくり返しのびっくりした。

でも、冷静に思うとラスト展開は昔のSF漫画にも出てきそうな感じでもある。