ハイペリオン

ダン・シモンズ/著 酒井昭伸/訳 早川書房

本編517ページ二段組み。文庫版だと二巻分にまとめられている

ハイペリオン四部作の第一作目。

分厚いよ!

28世紀、人類は宇宙へ進出し、二百にのぼる惑星を

転移網で結び連邦を形成していた。

その辺境に位置する惑星ハイペリオンーこの星には

謎の遺跡<時間の墓標>があり、時を超越したシュライクが

人々の畏敬と信仰を集めていた。

(本書あらすじより抜粋)

あらすじ抜き出そうとしたら、結構長いのでここまで。

転移網はあとがきにも書いてあったとおり、

一種のどこでもドアのイメージでOK。

宇宙がどうとかいうから、スペースオペラ苦手なんだよなーと

最初は不安だったのだが、全然問題なしだった。

SF設定だけど、様々な要素があって先が読めない!

第一作目は、ハイペリオンの遺跡へ向かうための巡礼七人の

旅の途中で、なぜ巡礼に加わったかというエピソードがメインで、

彼らの不思議体験話を読むという形だからぐいぐい読めたよ。

ジョン・キーツの詩からタイトル拝借という時点で気づくべきだったけど、

話のあらゆるところに文学的要素も盛り込まれているし、

パロディ的な箇所やらあるので、いろいろな本を読んでいる人には

そこあそこの意味がわかってすごく楽しいだろうなあ。

そこそこわかる箇所もあるのだけど、わからない所もあったりするので

ちょっともったいないなあと思う次第だった。