村田基 ハヤカワJA文庫
たいして文明が発達もしていない未来だけど
異なるのは1980年代前半の日本社会の男女逆転世界。
(例:24、5歳で男は適齢期で結婚して
家庭に入らなきゃいけない)
主人公のいさぎが、会社帰りに暴行事件に巻き込まれたことを
きっかけで、メンズ・リブ運動に身を投じるが……、
と半分コメディ調で話は進んで行くのが、後半から
どっちの性が上位に立つ社会がいいのかわからなくなっていく
混沌としてきて考えさせられる内容へとなっている。
とはいえ、1988年に書かれた物のためか
20年後の世界で読んでいる自分としては
違和感ある箇所が結構多いのであった。