宿命  「よど号」亡命者たちの秘密工作

高沢皓司/著 新潮文庫

全共闘に関わった人の心理がよくわからない。

自分の親が全共闘世代にしっかるかぶっているのだが、

運動に参加してなかったようなので

話を聞く事ができなかったりする。

(聞いたのは、高校時代の同級生が運動に参加して

消息不明になってしまった、というのくらいだけど)

わからないけど、なんだか気になって

たまに、その時代のものを読んでみるのだった。

1970年に起こった、よど号ハイジャック事件

ハイジャックメンバーが北朝鮮へ亡命で

話は落ち着いたかと思いきやそうではなかった。

亡命後、メンバーたちは洗脳教育を受け

北朝鮮のスパイというか戦士として

日本人拉致事件に関わっていたということ。

そんな衝撃的な内容を、彼らと

交流があった著者がリーダーの田宮の死後に、

告発的に発表したのだった。

もう、38年も前の事件なのに未だに解決してない事件なんだ

という嘆息的な思いがした。

されに、ハイジャックのメンバーで、田宮含め病死したり

行方不明的扱いになった人たちは、

思想洗脳が上手くいかなかったため

北朝鮮で何らかの処置がされたような

ニュアンスが行間から読みとれるんだけど……。