ナチが愛した二重スパイ

ベン・マッキンタイアー/著 高儀進/訳 白水社

「事実は小説より奇なり」がぴったりなノンフィクション。

平時では生来の犯罪者であったチャップマンが、

第二次大戦中、ひょんなことでナチのスパイとしてスカウトされる。

訓練を受けてイギリスへ戻されたのち、

イギリス側のスパイ(コードネーム「ジグザグ』)となり

二重スパイとしてドイツへ偽の情報を送るミッションを命じられると

スリリングな内容だった。

イギリスの一部がナチに占領されてたこと、

よって一部イギリス人も死の強制収容所へ送られていたという

歴史は今回の本で初めて知った。

(チャップマンもスパイにならねば送られるところだった。

また彼の友人は送られたため九死に一生を体験、

とうかこの友人の一生も凄い)

個人的に、チャップマンが偽の情報を送った内容の

一つである工場爆撃を本当にあったように

敵の目をも欺いたマジシャンの詳細も気になる。