カズオ・イシグロ作品はハヤカワepi文庫でも読めるけど、
読了したのはこっち版。
ヨーロッパのどこかの街(スラブ系ぽい)の
イベント「木曜の夕べ」に参加するためにやってきた
世界的ピアニストのライダー。
休息する間もなく市民の人から次々と奇妙な訴えと依頼をされる。
また、初めて来た街のはずなのに、見覚えある物や
何故か知っているいる人たちにも出会う。
カズオ・イシグロ作品は、毎回作風が違うのだけど
これはどんどん話が進むにつれて迷宮に入り込んだごとくの
不条理な世界に陥って行く感覚が面白かった。
よく話がぶっ壊れないものだ。
街の地理もよく考えると何か変な構造だし。
ライダーが辛抱強い性格なのかわからないけど、
この不条理な世界を疑問を感じずにいるので、
一緒におつきあいしていかざるえないので、結構深みに入ってしまった。
とにかくも、皆しゃべり過ぎ! 一旦話しだすと
数ページに渡ってほとんど改行なしなのでちょっと読みにくいかも。