傀儡后

牧野修/著 早川書房

Jコレクションの版型で読了。

文庫版はなんで表紙にだまされたと言う人が続出しそうな

ラノベ風なんですか、早川書房さん?

隕石落下で壊滅状態になってから20年たった

大阪が舞台。(大阪弁しゃべってるのほとんど出ないが)

一応三人称だけど、章ごとに人物目線が変わって

目まぐるしい。複数の人のようで実は同一人物だったり、

別の人物だったり、女ではなく実は男だったり。

しかも出て来る人物の大半は電波だったり。

そこに「麗腐病」「ネイキッド・スキン」

「ドーラー」「街読み」などなど特殊的設定が加わって

独自な世界観が造り上げられて解りづらいけど

一気に読ませるものがある。

序章がナイロン繊維発明者のウォーレス・カロザースの話が

ラストとちゃんとつながっているとは思わなかった。