漱石遺作。途中で中断されていて結末が不明のまま。
・主人公が痔の手術で入院
・退院後温泉療養の旅へ行き昔の恋人に会う
というのは記憶にあったが他は綺麗に忘れていた。
とにかくも心理描写が漱石作品の中で最も細かく、
皆本音と建前を持っている。
主人公の津田は、吉川夫人の策謀とはいえ
療養先で昔の恋人である清子と再会するが
それは何のためかどうしたいのか、
妻のお延は津田の過去を知ったらどうなるか、
清子はなぜ津田を振ったのか
などいろいろと謎のまま終わっているのが気になるなる。