本格小説 (上)(下)

 

水村美苗/著 新潮社

現在では廃れている本格小説という手法を

使って書かれている。

本格小説通俗的だと言われるがスケールが大きい所が

良いよね。

『嵐が丘』をモティーフにしているのは途中で気づくとはいえ、

すごく濃厚な世界に堪能できた。

戦後直後からバブル崩壊前の日本なら

ここで書かれる設定は実際にもありえそうな感じだよなあ。

語り手が何重になるにつれて物語の別の箇所が見えて来る所に

都度驚かされる。