カルトの子 ―心を盗まれた家族

カルトの子―心を盗まれた家族

米本和弘/著 文藝春秋

文庫版も出ています。

とても考えさせられる本。

カルト教団に親の都合で無理矢理入信させられた

子供の実態についてのルボというよりは、

子供たちが受けている身体的・精神的虐待についての告発本といえるだろう。

当時の出版のタイミング的にはオウム(現アーレフ)にいた子供から始まっている。

虐待の酷さのため、視力が極端に落ちたり体が大きくならなかったり

精神障害まで起こしてしまったりという凄まじさ。

親は自らの信仰選択だけど、子供は選択することができない無力な存在なのだと

いうのが本書で嫌というくらい思い知らされるのであった。