通訳ダニエル・シュタイン (上)(下)

通訳ダニエル・シュタイン(上) (新潮クレスト・ブックス) 通訳ダニエル・シュタイン(下) (新潮クレスト・ブックス)

リュドミラ・ウリツカヤ/著 前田和泉/訳 新潮社

会話、手紙、日記、録音等様々な方法で記録された資料を

まとめて構成した物語。フィクションなのだけど、作者も時々出てくる。

第二次大戦を生き延びたユダヤ人、というだけでも

ドラマがすでにあるのだが、

本作の主人公ダニエル・シュタインは

ユダヤ人にしてカトリックの洗礼を受け司祭となる。

そんな彼の生涯を基本ユーモアありときには厳しく書かれている。

タイトルの「通訳」という所から想像もつかなかった。

第二次大戦中からつい最近までの

ヨーロッパおよびイスラエルの歴史および各宗教のことが書かれ考えさせられる。