次郎物語 第四部

次郎物語(第四部) (偕成社文庫4045)

下村湖人/著 偕成社

第四部から、自伝小説ではなく

次郎独自の物語になって驚いた。

また、明治時代の田舎の話かなと思ったら

舞台は昭和初期だった。

第四部は、五・一五事件直後

(ということで1932年というのがわかる)

軍の批判をした朝倉先生の辞任を巡る内容で

およそ20日間くらいしか時間が経過していないらしい。

自伝的要素はなくなったが、

当時の時代空気感が感じらせて、

日本での自由思想が失われつつあるのがよくわかった。