2022-01-01から1年間の記事一覧

もう、聞こえない

誉田哲也/著 幻冬舎 この人の作品は、しばらく話が進まないと なんのジャンルなのか予測しづらい。 導入は警察小説風(なにしろ、時間所轄部署に 姫川シリーズの菊田の妻である梓がいるし)なのだが、 話が進むにつれて幽霊も絡むがコミカルな ミステリもの…

ブスの本懐

カレー沢薫/著 太田出版 著者自身の自虐も含み、小気味よいツッコミを入れながら 「ブス」について考察しているからOKな 中身に仕上がっている? お題決めている担当はひどいけど。 軽めで一気に読めそうかなと思ったのだが、 エッセーの内容よりも本書で使…

森から来た少年

ハーラン・コーベン/著 田口俊樹/訳 小学館文庫 他作品でも名脇役で光る 有能おばあちゃん弁護士のヘスターがメインで登場。 彼女と主役を張るのは、幼少時森で一人生活していた ワイルドという男性。物語はテンポ良く進む。 評判よければシリーズ化しそうな…

千日のマリア

小池真理子/著 講談社 <収録作品> 『過ぎし者の標』『つづれ織り』『落花生を食べる女』 『修羅のあとさき』『常夜』『テンと月』 『千日のマリア』『凪の光』 男女の物語だけど恋愛小説と いいきれない短編集。

沈黙のあと

ジョナサン・キャロル/著 浅羽莢子/訳 創元推理文庫 愛する女性と息子の正体を知りつつ 再婚する主人公。 幸せな家庭をつくるが、 息子が成長し自分の正体を知った時点から ラストまでじわじわ恐怖が募っていく。 主人公が利己的なためか、 息子がすごく可哀…

犬博物館の外で

ジョナサン・キャロル/著 浅羽莢子/訳 創元推理文庫 ジョナサン・キャロルの作品世界は ほとんど同じ世界なのを認識させられる作品。 別作品では脇役だった、 天才建築家のハリー・ラドクリフが主人公。 性格悪いといいつつもおそらく人間的魅力あるためか …

派手な砂漠と地味な宮殿

岩井志麻子/著 祥伝社 同じ年だが、全てが正反対の アラフォー女性二人の奇妙な友情物語。 正反対だけど、二人とも内面がパワフルで 勢いがあるので友情は続いてほしかったが 最後に決裂してしまい残念。

僕の心のヤバイやつ 第7巻

桜井のりお 秋田書店 アニメ化決定だが、どこまでやるのだろう? ホワイトデーのWデート、お泊まり会など ビッグイベントをこなしているが これでまだ付き合ってない二人とは。

我らが影の声

ジョナサン・キャロル/著 浅羽莢子/訳 創元推理文庫 主人公がウィーンで知り合った ポールとインディア夫妻。 ポールが死亡した後にホラー展開があるが それだけで終わらないというか、 ラストが唐突すぎでびっくりする。

炎の眠り

ジョナサン・キャロル/著 浅羽莢子/訳 創元推理文庫 キャロルの作品は古いためか入手困難。 本作は三部作の二作目らしいので 前後がどういう話かは気になる。 一応本作のみでもひとつの結論が出て完結はしているが。 本作はグリム童話と輪廻転生が混じったダ…

異形のものたち

小池真理子/著 KADOKAWA <収録作品> 『面』『森の奥の家』『日影歯科医院』 『ゾフィーの手袋』『山荘奇譚』『緋色の窓』 ゾッとする恐怖感というよりは 物悲しい感覚がするホラー短編集。

ランナウェイ

ハーラン・コーベン/著 田口俊樹、大谷瑠璃子/訳 小学館文庫 サスペンスもの。 長女が麻薬中毒にさせた彼氏が惨殺され 彼女が行方不明に。 必死に捜索をする父親の姿を描く。 途中カルト宗教が絡んでいくがその経緯や結末がややこしい。

ナイトメア・アリー

ウィリアム・リンゼイ・グレシャム/著 柳下毅一郎/訳 ハヤカワ・ミステリ文庫 1920から30年代と思われるアメリカでの 幻想的で奇妙な物語。 各章がタロットカードに基づく。 野心あふれるマジシャンであるスタン・カーライルが 読唇術を取得し、それをもとに…

マハラジャの葬列

アビール・ムカジー/著 田村義進/訳 ハヤカワ・ミステリ シリーズ2作目。 1920年6月、インド東部に位置する 藩王国サンバルプールの皇太子が カルカッタで暗殺されその事件を追う。 当時のインドは全域イギリス領になっていたのかと思っていたが 本作品のサ…

ダブル

深町秋生/著 幻冬舎文庫 ヤクザが組織に裏切られて容姿を変えて 復讐のために潜入する。 性別関係なく暴力やドンパチ半端ないが フィクション度が強いので、これはお話ですからと 割り切りはできた。

ゴールデンカムイ 第31巻

野田サトル 集英社 完結。 途中だれているときはもう読むのを止めようかと 思った時もあったが、最後まで読むことができて良かった。 しかし、熊はどこから湧いてきたのだろうか。 生き残りメンバーの後日談あり。

死者の書

ジョナサン・キャロル/著 浅羽莢子/訳 創元推理文庫 作家マーシャル・フランスに魅入られた 主人公トーマスと恋人のサクソニーが フランスの伝記を書くために彼が住んでいた ゲイレンという田舎町へ出発する。 そこまでの過程は割と二人の行動が微笑ましいの…

阿片窟の死

アビール・ムカジー/著 田村義進/訳 ハヤカワ・ミステリ シリーズ3作目。 2作目が出てたのに気づかず飛ばしてしまった。 1921年年12月インドのカルカッタ。 イギリスのエドワード皇太子が親善訪問という歴史的事実を背景に 謎の連続殺人事件が起こる。 民衆…

夜は満ちる

小池真理子/著 新潮社 <収録作品> 『やまざくら』『縁』『坂の上の家』 『夜は満ちる』『イツカ逢エル…』『蛍の場所』 『康平の背中』 全て、女性が主人公で恋愛が絡む 幻想ホラー小説短編集。 どれも話の過程は普通の恋愛小説として進むのに ラストでぞっ…

よき自殺

トニ・ヒル/著 宮崎真紀/訳 集英社文庫 サルガド警部三部作二作目。 前作ラストで失踪した妻の謎も並行しつつ、 化粧品会社での連続自殺事件の謎が進む。 自殺の原因、無茶振りなところもある。 妻の失踪直前の行動がわかるが、これがまた次回に引っ張る展開…

あちらにいる鬼

井上荒野/著 朝日新聞出版 著者の父親である 作家、井上光晴と母、瀬戸内寂聴との三角関係を小説化。 母とみはる(寂聴)の目を通した父の姿。 生々しくて時は凄絶感もあるが文章自体は淡々としている。

夢で見たあの子のために 第10巻

三部けい KADOKAWA 千里の両親殺害や「火の男」、 一登が殺し屋になった謎が回収。 ということへ「結」へと次巻は話が進みそう。 前から気になっていたけど、 若園の変な柄スーツは最後までそのままなのか。

二度目の人生アニメーター 第8巻

宮尾岳 少年画報社 完結。 物語の長さちょうどいい。 結論としては未来は変わってしまったけど ハッピーエンド。

カササギ殺人事件 〈上〉〈下〉

アンソニー・ホロヴィッツ著 山田蘭/訳 創元推理文庫 とうことで読了。 こっちも作中作『カササギ殺人事件』が存在している。 本作だとクリスティのオマージュがそこかしこに。 しかも孫がゲスト出演している。 著者がドラマ「名探偵ポワロ」の脚本をしてい…

ヨルガオ殺人事件 上・下

アンソニー・ホロヴィッツ著 山田蘭/訳 創元推理文庫 前作の『カササギ殺人事件』を飛ばしてしまい、 少し内容にも触れてあったが特に問題ないだろう。 前作で死亡したらしき、作家アラン・コンウェイの 『愚行の代償』が作中作として一部だけでなく全て載っ…

田舎のポルシェ

篠田節子/著 文藝春秋 <収録作品> 『田舎のポルシェ』『ボルボ』『ロケバスアリア』 ロードノベル3編収録。 どれも社会問題を反映し て暗い背景はあるものの、 結末は明るい。

ガラスの虎たち

トニ・ヒル/著 村岡直子/訳 小学館文庫 同じ街だけど、1978年と2015年が交差し怒涛のラストを迎える。 どちらも学校いじめ事件を語っているが 1978年の事件関係者とその縁者が 2015年に関係をするが登場人物が多すぎでわかりづらい。 そんな中1978年スペイン…

死んだ人形たちの季節

トニ・ヒル/著 宮崎真紀/訳 集英社文庫 スペイン警察ミステリ。シリーズ三部作の一作目。 タルーニャ州警察のエクトル・サルガドが主人公。 うだるように暑いバルセロナの中を いろいろな社会問題をはらんだ事件を追う。

プラージュ

誉田哲也/著 幻冬舎 「プラージュ」という名のシェアハウスの住人たち。 彼らは皆犯罪を犯した過去があるというのが 話を進むにつれてわかる。 途中残虐な展開になりそうな気配があったが 実際はハートウォーミングなオチだった。

生物学探偵セオ・クレイ 街の狩人

アンドリュー・メイン/著 唐木田みゆき/訳 ハヤカワ・ミステリ文庫 セオ・クレイものシリーズ2作目。 やはりというか、主人公の考え方に共感できず。 私刑の容認を示唆する場面があったり サイコパス度が高まってる?