真実一路

山本有三 新潮文庫

対象年齢がわかりません。主な登場人物の行く末と、ひらがな多用の文章とのギャップが大きいです。

■主な登場人物と彼らに関わる物語の流れはこんな感じ

・父 会計課長。喘息で途中で死亡。

・母 父の勤務先の社長の娘。

   父とは離婚してカフェの女主人をしてる。

   終わりの方で恋人と心中死亡。

・姉 母代わりで弟を育てる。父とは血のつながりなし。

   見合い破談となる。

・弟 小学生(尋常小学校だか忘れた)。

   成績悪い上、万引き等もしたりして、落第してしまう。

↑って子供向けだとどうなんでしょうか? という内容でした。

ひらがな多用だから、てっきり『ふたりのロッテ』みたいに離婚した両親を、子供たちが仲直りさせるという筋かと思って読み進めたら……。

我が強すぎると身を破滅するよ、という教訓話なのでしょうか?

一応、ラストの弟の運動会のシーンがわずかに明るい未来みたいなのを暗示させている気がしないでもないような。