ブリキの太鼓

全三部

ギュンター・グラス/著 高本研一/訳 集英社文庫

三歳の誕生日に、自らそれ以上大きくならない様にした

オスカルの30年間の半生の物語。

オスカル自身が、精神病院で太鼓にのせながら

過去の出来事を語るというのも異様だが、その内容も異様。

とにかくも、オスカルの周囲は常に猥雑で、

常に死がまとわりついている。

オスカル自身についてよりも、

オスカルに関わり破滅していった人々のエピソードが面白い。

グロテスクに近い異様な印象