陽のあたる坂道

石坂洋次郎 角川文庫

いかにも昔の日活映画の原作に相応しい内容だ。

ちなみに3回も映画化で、

主役は1回目から順に、石原裕次郎→渡哲也→三浦友和

田代家の次男坊である信次はどう見ても裕次郎っぽい。

家にも裕次郎主演の映画版はあるらしいが3時間もある内容だとか。

厳密に言うと、原作の主人公は信次じゃなくて

信次の妹の家庭教師してる女子大生なのだが。

この人も家庭教師してるけど、地方のお嬢様の部類なのだろう。

人物の出会いや関係図がとても偶然すぎなものだけど、

非常に読みやすく、それもありな物語進行。

田代家というブルジョア一家が現代でも革新的な関係なのが興味深い。

若者らはともかくも、みどり夫人の性格は

当時だと珍しすぎるんでなないだろうかな。