聴耳草紙

佐々木喜善 筑摩書房

遠野物語』に収録されている話の

大半を採取して提供した影の功労者による民話本。

東北の昔話にもかかわらず、たいていは誰でも知っている話ばかり。

類似話の流布がよくわかり、

たとえば『瓜子姫』の複数パターンも紹介されている。

(現在版だと、瓜子姫は最後助かるパターンも出るけど、

基本的には天邪鬼に食われるんだね)

タイトルにもなっている『聴耳草紙』は『聴耳頭巾』とほぼ同じ内容。

雀の親孝行話は、アイヌと逆パターンなのが面白い。

アイヌ民話の雀にあたるのが、こちらでは燕だった。