どんがらがん

アヴラム・デイヴィッドスン/著 殊能将之/編

浅倉久志伊藤典夫中村融深町眞理子若島正/訳

河出書房新社

<収録作品>

『ゴーレム』『物は証言できない』『さあ、みんなで眠ろう』

『さもなくば海は牡蠣でいっぱいに』

『ラホール駐屯地での出来事』

『クィーン・エステル、おうちはどこ?』

『尾をつながれた王族』『サシェヴラル』

『眺めのいい静かな部屋』『グーバーども』

『パシャルーニ大尉』『そして赤い薔薇一輪を忘れずに』

ナポリ』『すべての根っこに宿る力』『ナイルの水源』

『どんがらがん』

奇想コレクションシリーズ。

ミステリ、SF、ファンタジーでの有名賞をことごとく

受賞しているのにもかかわらず、癖のある文体のためか

日本ではマイナー系となっている作者の短編集。

こんなの普通知ってるでしょ? みたいに注釈が必要なことも

全くなんの説明もなしにいきなり出て来るので、

気になる読者は置いてけぼりになるかもだけど、

どれも話の落とし方がとても上手いなあ。

しかも、どれもキラキラしたきらめきがある「不思議」話でした。