ということで、連合赤軍関係での幹部だった人物の手記。
『レッド』の谷川博のモデルの人。
本人の生い立ち、運動に関わる経緯、あさま山荘事件が記載。
あさま山荘内で盗聴に備えて自分たちの名前を山の名前から、
というのが『レッド』の登場人物名の参考になっているのかな。
リンチ殺人事件は最初の箇所のみで
(『レッド』でいうところの5番の人の殺害事件まで)
詳細は続編に書かれているみたい。
お話的には、警察側から見た『連合赤軍「あさま山荘」事件』よりもよかった。
とはいえ、同情は全くできないけれど。
自分の性格的な欠点や事件でとった自分の態度に対して
正直に書いている。幹部とはいえ主導権がもてずに
優柔不断さと流されやすい性格のようなため
悲劇を防ぐチャンスがあるのに防げなったのが
この人の問題点であったかも。
手記で書かれているとおりならば、リンチ殺人の首謀者は
逮捕後に自殺した森と永田洋子のようだね。
リンチ殺人がずっと続いたら次の対象者だったらしいし。
本作だそうだ。
この本に出ている描写や台詞の一部が
『レッド』でも使われているのに対して抗議がないか心配だったり。