幻詩狩り

川又千秋/著 中公文庫

第5回SF大賞受賞作。

中公文庫は古いバージョンで、今は創元SF文庫で復刊しております。

その詩を読んだだけで麻薬中毒のような症状に陥り、

死に至るまたは失踪してしまう。

その詩が誕生した経緯、詩が日本語に翻訳され人々が感染され、

そして未来世界へ……と一気へ話が進んで一気読み。

シュルレアリスムとSFを並べてみるのも面白い着想点だ。

前半で出て来る、

シュルレアリスム運動家やディックの死亡という歴史上事実を、

幻詩と絡ませる所が何故かワクワクした。