2004-10-17から1日間の記事一覧

リツ子・その死

檀一雄 新潮社(新潮文庫) 『リツ子・その愛』の続編。 リツ子と一雄の闘病記で、リツ子の葬式までがこの話。 良い人はとことん良い人な人ばかりでてくる。 対し、リツ子の母親や姉は、一雄との対抗する人物のためなのか、 実際そうなのか欲深い存在で書か…

リツ子・その愛

檀一雄 新潮社(新潮文庫) 檀一雄の最初の妻リツ子との戦中、戦後直後の話。 後半で、リツ子の病死が暗示される結末。 暗い結末を予測されるのになぜかキラキラしたイメージ。 子どもの太郎(『火宅の人』では一郎)の喋り口調がすごく可愛い。 この本と『…

アンネの伝記

メリッサ・ミラー/著 畔上司/訳 文藝春秋 『アンネの日記』は当然アンネ自身主観の内容を、 第三者の眼を通すことで補完するのが本書。 アンネは単なる良い子ではないわけで。 親戚の話や、日記でよく書かれていない 母親の別像がみえる点で興味深い。