読書の記録_国外作家か行

凍りついた空 エウロパ2113

ジェフ・カールソン/著 中原尚哉/訳 創元SF文庫 22世紀、木星の衛星エウロパで初の地球外生命が発見されるが 交流まで至るまで結構大変な道のりが書かれる。 作中に図面が出たりするところは面白い。 各国や企業の様々な思惑で現場が混乱するのは わかるけど…

棺の女

リサ・ガードナー/著 満園真木/訳 小学館文庫 大学生のときに誘拐されて 壮絶な時を過ごしたのに一年以上たって やっと解放された女性が再び連続誘拐事件に関わって行く。 事件のその後の女性の苦しみやそれを克服するための 行動が結構リアルな感じを受けた…

真夜中への鍵

ディーン・クーンツ/著 細美遙子/訳 創元推理文庫 ロマンチックサスペンス。 事件そのものがキワモノなのだが、 日本の描写は海外ものにしてはまとも。 現地取材せずに書いたとは。

ナチの子どもたち:第三帝国指導者の父のもとに生まれて

タニア・クラスニアンスキ/著 吉田春美/訳 原書房 ヒムラー、ゲッペルスなど ヒトラーの側近の子どもたちが戦後どうなったか。 各エピソードは短めであるが、 父親の影響は全員大きく受けていて、 ただそれを全肯定or全否定するかバラバラであった。

通勤の社会史

イアン・ゲートリー/著 黒川由美/訳 太田出版 作者はイギリス人。 ロンドンまで二時間半かけて通勤している人がいるとは。 蒸気機関車ができてから 人々が通勤を始めるようになったという。 当然作者がイギリス人であるので、 イギリスがメインだが 日本の通…

サイズ14でもでぶじゃない

メグ・キャボット/著 中村有希/訳 創元推理文庫 前作よりもサイズアップ! でもまだアメリカ人の平均と言い張ってる。 また寮で殺人事件が発生するが、 こちらも前作よりも残虐になっていて 学生寮に人が集まるのか心配。

サイズ12はでぶじゃない

メグ・キャボット/著 中村有希/訳 創元推理文庫 サイズ12(15号)はアメリカ人女性の平均とは! サスペンスユーモアミステリ。 主人公の元アイドルで現NY大学寮の副寮母である ヘザーがいい感じ。恋愛部分は、アメドラぽい。

石に刻まれた時間

ロバート・ゴダード/著 越前敏弥/訳 創元推理文庫 冒頭で、語り部の妻が死亡するので その謎を解くミステリかと思ったら、 奇妙な建築物のアザウェイズにまつわるホラーだった。 スパイ問題のエピソードは果たして必要だった?

戦場に行く犬

マリア・グッダヴェイジ/著 櫻井英里子/訳 晶文社 ウサマ・ビンラディンの追跡と奇襲の作戦で 特殊部隊の犬がアメリカで脚光を浴びたそうである。 本書は、現代のアメリカ軍に所属する軍用犬とハンドラーとの 訓練や戦場の生活等の絆についてのノンフィクシ…

ライトニング

ディーン・R・クーンツ/著 野村芳夫/訳 文春文庫 第一部は謎めいたストーリーだったのが 第二部でドンパチ始まる超展開だった。 タイムトラベラーが未来ではなく過去からくる というアイデアがユニーク。

最後の宦官秘聞―ラストエンペラー溥儀に仕えて

賈英華/著 林芳/監修 NHK出版 タイトルのとおり 清王朝最後の皇帝、溥儀に仕えていた元宦官の伝記。 90歳代まで生き延びているので、貴重な生き証人でもあった。 溥儀とその一族のいびつな生活ぶりの他、 宦官としての特異な人生など興味深く読めた。

失われたものたちの本

ジョン・コナリー/著 田内志文/訳 東京創元社 おとぎ話がモチーフのファンタジー小説なので 文章口調が読みづらさがあったが そこ以外は良かった。 前半は話の進みが少しぐだっとした感じがしたが ローランド登場以降の後半から一気に話が進んだ。

クレムリンの子供たち

ワレンチーナ・クラスコーワ/著 太田正一/訳 成文社 ソヴィエト政権時の、権力者たちの 子ども、孫たちの証言集。 本人の話だけではなく、その周辺の人たちの話もある。 読みやすい構成だった。

ミスター・メルセデス (上)(下)

スティーヴン・キング/著 白石朗/訳 文藝春秋 キング初のミステリ小説で 三部作の第一作目。 話全体は、割とベタな展開だがキングらしく 描写がエンタメしてうまいので読まされた。

20年目のクラスメート

メアリ・H・クラーク/著 宇佐川晶子/訳 新潮文庫 20年ぶりの高校時代の同窓会。 クラスメイトたちが主人公以外性格悪いので 連続殺人犯は誰だとは最後まで気づきづらい。 サスペンスなので犯人のヒントがほとんどなく 唐突に正体バレするのだが。

ペット・セマタリー〈上〉〈下〉

スティーヴン・キング/著 深町眞理子/訳 文春文庫 救いがない愛と哀しみの物語。 愛する者が死んで、 見た目はそのままだが魂が異なって生き返るか それとも死を受け入れるかと ある意味究極の選択である。

ドクター・スリープ (上)(下)

スティーヴン・キング/著 白石朗/訳 文藝春秋 『シャイニング』の続編。 その後のダニーの人生がかなり過酷なものなのに慄くが、 ある街へ流れ着いた後から立ち直ってきてよかった。 本作は霊的な恐怖よりも超能力合戦ぽい展開で めまぐるしかった。

夏を殺す少女

アンドレアス・グルーバー/著 酒寄進一/訳 創元推理文庫 オーストリアとドイツが舞台。 事故死を装った殺人が全く発覚しないのが無理が生じている。 事件の原因がエグすぎる。

たのしい川べ―ヒキガエルの冒険

ケネス・グレーアム/著 石井桃子/訳 岩波書店 モグラとネズミの川辺や森の生活がいきいきしていて素晴らしい。 途中ヒキガエルが逮捕〜脱獄話になって驚いたが サブタイトルがヒキガエルの冒険だった。え、冒険?

完全なる証明

マーシャ・ガッセン/著 青木薫/訳 文藝春秋 ポアンカレ予想を証明したロシア人数学者、 グリゴーリー・ペレルマンの人物像に迫る内容。 ペレルマンは存命らしいが、人嫌いすぎで本人に取材できず 周囲の人々の取材した構成となっている。 旧ソ連時代の数学界…

ぼくは上陸している (上)(下)

スティーヴン・ジェイ・グールド/著 渡辺政隆/訳 早川書房 科学エッセイかなと思ったら そうではない話も混じっている。 意外にも気楽に読める内容であった。

セル (上)(下)

スティーヴン・キング/著 白石朗/訳 新潮文庫 911後のようなのだが、表紙の携帯電話のデザインが古くない? 上巻の進みは遅いが、下巻は一気に話が進む。 携帯狂人て表現アレだが、現代の方がもっと被害が広がりそう。 事件が発生した直後に飛行機墜落してい…

ジュリアン・ウェルズの葬られた秘密

トマス・H.クック/著 駒月雅子/訳 ハヤカワ・ポケット・ミステリ 自殺したジュリアンの親友が、なぜ彼が自殺したかの理由を見つけるため 彼が取材や執筆のために訪問した国を旅する。 文芸評論家って暇と金があるなあ、というツッコミは置いといて クックの…

夕暮れをすぎて

スティーヴン・キング/著 白石朗/ほか訳 文春文庫 <収録作品> 『ウィラ』『ジンジャーブレッド ガール』『ハーヴィーの夢』 『パーキングエリア』『エアロバイク』『彼らが残したもの』 『卒業の午後』『サンセット ノート』 『ジンジャーブレッド ガール…

ケネディ家の呪い

エドワード・クライン/著 金重紘/訳 綜合社 数代にわたるケネディ一族の歴史。 呪いといってもいいくらい不慮の死が確かに多いが、 本人の性格から招いたものが多いなあ。

11/22/63 (上)(下)

スティーヴン・キング/著 白石朗/訳 文藝春秋 1000ページ越えではあるが 次が気になる展開ばかりなので苦にならず読めた。 キング初のタイムトラベル&歴史改変もの。 ケネディ暗殺を防げるか、などは予想はつきやすかったが エピローグは意外だったかな。

北斎と応為 (上)(下)

キャサリン・ゴヴィエ/著 モーゲンスタン陽子/訳 彩流社 カナダ人が書いた歴史小説。 文章が翻訳調なのは仕方ないが よく調べられていて面白かった。 ここ数年で、お栄こと葛飾応為の評価が高まって嬉しいものである。

午前4時、東京で会いますか?―パリ・東京往復書簡

リシャール・コラス、Shan Sa/著 大野朗子/訳 ポプラ社 シャネル日本法人の社長・作家のリシャール・コラス(フランス人)、 パリ在住の作家・画家のShan Sa(中国人) によるフランス語で書かれた書簡集。 中身は、多彩な才能に恵まれた二人の人生につい…

さよならを告げた夜

マイクル・コリータ/著 越前敏弥/訳 早川書房 現代ハードボイルドもの。 マフィアとかはロシア系になるのね。 話自体はベタな流れなので結末も予想出来るが なんか洒落ていた。

完璧な赤―「欲望の色」をめぐる帝国と密偵と大航海の物語

エイミー・B・グリーンフィールド/著 佐藤桂/訳 早川書房 赤の染料の元であるコチニールの歴史本。 コチニールという名前さえ何か知らなかったが 現代も一部まだ使用されてるとはね。 加工食品の材料の部分チェックしてみるといいかも。