火宅の人

(上)(下) 檀一雄 新潮社(新潮文庫

死の3カ月まえまで、20年間書き続けた小説。

主人公が小説家の桂一雄の次男の次郎の発病から死までの期間を書いたもので、

ほぼ私小説形式をとっている。実際には虚実部分もあるらしいけど、

この桂一雄の行動過多ぶりが50歳前後とは思えないほどだ。

上巻の後半から下巻の半分くらいまでは世界各国をまわる話だし、

「自分は3人の妻がいる」が途中から3人どころではなくなるし。

また、桂一雄がとうより檀一雄が料理狂で、酒のみまくりながら料理しまくりの部分を

読んでいたのは、仕事帰りの電車の中だったのでお腹空いて仕方なかった。