読書の記録_国外作家ら・わ行

ローズマリーの息子

アイラ・レヴィン/著 黒原敏行/訳 早川書房 1999年にローズマリーの息子、アンディが イエス・キリストの再来とされて登場。 ノストラダムスの大予言を彷彿させる。 なぜかローズマリーが昏睡状態になっていて 1999年に復活し、アンディのママとしてセレブ扱…

ローズマリーの赤ちゃん

アイラ・レヴィン/著 高橋泰邦/訳 ハヤカワ文庫NV 続編が読みたいのですごく久しぶりに再読。 訳文が古臭すぎ(別の同時代に訳された本と比べてみても)な 感じにびっくり。 ローズマリーが意外にも強い。

メッセンジャー 緑の森の使者

ロイス・ローリー/著 島津やよい/訳 新評論 シリーズ3作目。 2作目で出ていた<村>が舞台。 1作目のジョナスが村の<指導者>として再登場。 マティの特別な力は凄かったが彼一人の犠牲で よかったのだろうか。

ギャザリング・ブルー 青を蒐める者

ロイス・ローリー/著 島津やよい/訳 新評論 ギヴァーシリーズ二作目。 こちらは、原始的な生活をしているコミュニティ。 ただ仕組みはよく比べると一昨目のコミュニティと 似ている部分があった。 それに、どうやら一昨目とは同じ時代な風なので コミュニテ…

ギヴァー 記憶を注ぐ者

ロイス・ローリー/著 島津やよい/訳 新評論 ギヴァー四部作の一作目。 未来が舞台だけど、平和や均等化を 追求して世界という感じ。 追求しすぎると色もなくなって灰色にしか見えないし 話が進むにしたがってディストピア度が強くなる。

ブルーバード、ブルーバード

アッティカ・ロック/著 高山真由美/訳 早川書房 アメリカ南部・テキサスの田舎町で起こった 殺人事件を、黒人テキサスレンジャーが追う。 21世紀の話なのに、20世紀半ばのような世界で 人種問題の根深さを感じられた。

翡翠城市

フォンダ・リー/著 大谷真弓/訳 早川書房 21世紀版ゴッドファーザー的組織同士の抗争と 翡翠の力を使ったバトルなど、漫画風な 目まぐるしい展開で勢いあった。 続編が楽しみ。

わが母なるロージー

ピエール・ルメートル/著 橘明美/訳 文春文庫 カミーユ警部の作品がまた読めるとは。 中身は中編で、連続爆弾事件の話。 作品時系列は『その女アレックス』と『傷だらけのカミーユ』の間。 カミーユと母親との関係の対比として 今回の事件の犯人ジャンと母親…

シャッター・アイランド

デニス・ルヘイン/著 加賀山卓郎/訳 早川書房 毎回作風が異なるが、 今回は1950年代に嵐で外部から閉ざされた島が舞台。 最初は暗号ミステリな風から始まっているのだが 途中からなんだか変な雰囲気を醸し出し一気にラストへ。 でも袋とじにする理由は謎。

あなたを愛してから

デニス・ルヘイン/著 加賀山卓朗/訳 早川書房 レイチェルの波乱万丈な人生。 サスペンスものだな、というのは最初の時点でわかるが 後半の展開は全く予想していなかった。 え、ここで終わりなラスト。 それにしてもルヘインの作品は作品ごとに作風が異なる。

寝た犬を起こすな

イアン・ランキン/著 延原泰子/訳 早川書房 リーバスが「警部」ではなく「巡査部長」として 警察へ復帰。シボーンとの立場が逆になったり 以前敵対していた苦情係のフォックスと共闘したり。 タイトルのとおり30年以上前の リーバスの先輩元刑事たちの事件を…

黒と青

イアン・ランキン/著 延原泰子/訳 早川書房 1997年にCWAのゴールド・ダガー賞受賞作。 複数の殺人事件と並行して、 実際にあったジョン・バイブル事件を模倣した ジョニー・バイブル事件が発生。 リーバスが禁酒をしていてなんか新鮮。 まあ次作品では禁酒辞…

血の流れるままに

イアン・ランキン/著 延原泰子/訳 早川書房 日本で翻訳された リーバス警部シリーズでは一番古い年代の話。 この時点で50代になっているみたい。 初期作品は結局未訳なのか。 スコットランドの権力不正に対してどう解決をつけるか リーバスが苦悩する。

黄金の少年、エメラルドの少女

イーユン・リー/著 篠森ゆりこ/訳 河出書房新社 <収録作品> 『優しさ』『彼みたいな男』『獄』 『女店主』『火宅』『花園路三号』 『流れゆく時』『記念』『黄金の少年、エメラルドの少女』 全て中国が舞台の短編集。 どれも孤独や寂しげがある話だった。

獣と肉

イアン・ランキン/著 延原泰子/訳 早川書房 こちらもなぜかハードカバー。 その後はまたポケミスに戻るという。 メインとなる移民・難民殺人事件での 不法滞在外国人の扱いについてが 出版当時それほどでもなかったかもしれないが 最近では日本でも近いこと…

夜に生きる

デニス・ルヘイン/著 加賀山卓朗/訳 早川書房 コグリン三部作の二作目。 三男のジョーが主役というか、いきなり三作目を 読んでいたので本書を読むと その三作目の回想話で読めてしまった。 一作目とは一転して禁酒時代を背景とした アウトローのノワールも…

血に問えば

イアン・ランキン/著 延原泰子/訳 早川書房 なぜかポケミスではなくハードカバーで出版されている。 高校で起こった銃乱射事件の真相を追う リーバスとシボーン。 同時に別件の殺人事件でリーバスに殺人容疑がかかるという ハンデ? のようなことが起こって…

運命の日 (上)(下)

デニス・ルヘイン/著 加賀山卓朗/訳 早川書房 コグリン家シリーズの一作目。 主役は長男のダニー。 彼をとおして、1918~1919年のボストンの歴史が書かれている。 いきなり読んだ三作目よりも 最後は救いがありつつも重い内容だった。

他人の墓の中に立ち

イアン・ランキン/著 延原泰子/訳 早川書房 定年退職したはずのリーバスだが 失踪&殺人事件の捜査に参加。 少しは大人しくしてても良いのに、 相変わらず独断専行で突っ走るの大丈夫だろうか。 次作もあるようだが、警察に再就職するのだろうか。

最後の音楽

イアン・ランキン/著 延原泰子/訳 早川書房 定年退職まで一週間となった リーバス警部の警察現役最後の事件。 残り一週間だからといってちっとも大人しくなかった。 珍しくリーバスの外見描写が出てきて、 これフロスト警部系ぽいのに驚いた。

過ぎ去りし世界

デニス・ルヘイン/著 加賀山卓朗/訳 早川書房 シリーズ三部作の最終作だったらしい。 ということで主人公の最後を読んでしまったが 過去作となる他二作も読んでみたかった。 死者の幻影がせつなさある。

死者の名を読み上げよ

イアン・ランキン/著 延原泰子/訳 早川書房 飛ばし飛ばし読んでいたが、 リーバスが退職間近になっているのに なぜか驚かされた。 スコットランドで行われたG8やらの狂乱めいた時期に 一週間で事件解決させるの大変。

蹲る骨

イアン・ランキン/著 延原泰子/訳 早川書房 リーバス警部シリーズを読んでみようかと思う。 ただ時系列はバラバラになりそう。 本作中で抱えられた事件は全て解決はしているが あまりすっきりしないのも混じっていた。 スコットランドの自治政治は考えさせら…

生まれ変わり

ケン・リュウ/著 古沢嘉通、幹遙子、大谷真弓/訳 早川書房 <収録作品> 『生まれ変わり』『介護士』『ランニング・シューズ』 『化学調味料ゴーレム』『ホモ・フローレシエンシス』『訪問者』 『悪疫』『生きている本の起源に関する、短くて不確かだが本当…

死せる魂

イアン・ランキン/著 延原泰子/訳 早川書房 リーバス警部シリーズ。 一人が複数の事件を抱えて 同時進行させる手並みがイギリスの警察ものぽい。 今作でサイコパス殺人鬼が登場するが その後の作品にも登場しそうな感じだった。

三体

劉慈欣/著 大森望、光吉さくら、ワン・チャイ/訳 早川書房 話題の三部作第一作目。 アジア初のヒューゴー賞受賞作という期待に応える内容。 ただイーガンの本でも思ったが、 本書も物理学など理系知識あるともっと楽しめそうだと思った。 冒頭が文革から始ま…

叛逆航路

アン・レッキー/著 赤尾秀子/訳 創元SF文庫 ヒューゴー賞・ネビュラ賞・ローカス賞など デビュー長編で7冠というすごい評判の作品。 戦艦のAIが主役でとある事件でたった一体となった アンシラリー(属躰)の姿で皇帝への復讐しようとする。 なお、アンシラ…

雨に祈りを

デニス・レヘイン/著 鎌田三平/訳 角川文庫 事件については、ロス・マクドナルドを 連想させられた。 犯人が結構狂気あるがブッパまで標的に するとは怖いもの知らずというか。

闇よ、我が手を取りたまえ

デニス・レヘイン/著 鎌田三平/訳 角川文庫 時系列沿って読んでいないのだが 本作はかなり主人公の過去と関わる事件だった。 ハードボイルドものとされているが シリアルキラーが出てきたり、子どもの虐待話があったり ノワール的要素が強いかも。

炎の色

ピエール・ルメートル/著 平岡敦/訳 早川書房 三部作もの二作目だが 一作目と登場人物が一部かぶるだけで ストーリーは単独で読める。 今作は、財産を陰謀で破産されたマドレーヌの復讐譚。 世間知らずのお嬢様だったマドレーヌが 復讐開始からどんどん変わ…