2006-01-01から1年間の記事一覧

蜘蛛 ふしぎ文学館

遠藤周作 出版芸術社 <収録作品> 『三つの幽霊』『蜘蛛』『黒痣』 『私は見た』『月光の男』『あなたの妻も』 『時計は十二時にとまる』『針』 『初年兵』『ジプシーの呪』『鉛色の空』 『幻の女』『ジャニーヌ殺人事件』『爪のない男』 『姉の秘密』『娘…

金子光晴 ちくま日本文学全集

金子光晴 筑摩書房 大半が詩、そして自伝(小説)。 詩については、小説みたいに 同時に3行ずつ読むわけいかないので読むのに時間かかる。 良い、悪いの基準はあまり詩を読まないのでよくわからないが、 音読したくなるタイプの詩だったので 自分的には良い…

百鬼夜行抄 第5巻

今市子 朝日ソノラマ文庫 今まで、時間軸はだいたい順序通りだったのが 崩れてきているので、ぼーっと読んでいると わからなくなってくるので要注意。 律が半妖怪化してきてるよ。 30過ぎると人じゃなくなっているのか(笑)

織田作之助 ちくま日本文学全集

織田作之助 筑摩書房 <収録作品> 『馬地獄』『夫婦善哉』『勧善懲悪』 『木の都』『蛍』『ニコ狆先生』 『猿飛佐助』『アド・バルーン』『競馬』 『世相』『可能性の文学』 『夫婦善哉』が27歳の作品だったとは。 この話は本当に凄いねーとしかいいような…

尾崎翠 ちくま日本文学全集

尾崎翠 筑摩書房 <収録作品> 『こおろぎ嬢』『地下室アントンの一夜』『歩行』 『第七官界彷徨』『山村氏の鼻』『詩人の靴』 『新嫉妬価値』『途上にて』『アップルパイの午後』 『花束』『初恋』『無風帯から』 『杖と帽子の偏質者』『匂い』『捧ぐる言葉…

変? ビョーキな人々探訪記

中村うさぎ 扶桑社 買物依存症&ホスト依存症である著者が アルコール依存症、薬物依存症等の経験者、 および精神学、心理学等の学者たち、計13人との対談集。 一応お笑い対談形式なのだけど、 依存症に関する部分の分析などは 結構真面目に語っていたりする…

星野道夫の仕事 第2巻 北極圏の生命

星野道夫/写真 朝日新聞社 美しいというだけではなく、 「生命」の厳かな空気というものが感じられる写真集。 シロクマやらアザラシが可愛いよ、だけではないのです。 動物のみではなく、 厳しい気候の中で生活するイヌイットの人々の写真もあります。

本日の雑記061105

久々に充実した連休だったなあ。 昨晩はこちらのライブに行った。 出掛け地元はすごい大雨だった。 が、他は全く雨降った形跡がなかったのは何だったのだろう? 高田馬場は日曜なのに人が一杯。 どうやら早稲田大学の学園祭だったみたい。 そして、初めての…

百鬼夜行抄 第4巻

今市子 朝日ソノラマ文庫 文庫版は現在8巻までなので、現段階の折返し地点となる。 時間経過としては、律の浪人時代から大学入学直後くらいまでと、 律の祖父(飯嶋蝸牛)が若い頃の話が収録。 この巻は今までのに比べると怖い話が多いかな。 人形の話が一番…

図説百鬼夜行絵巻をよむ

田中貴子/花田清輝/澁澤龍彦/小松和彦 河出書房新社(ふくろうの本) 百鬼夜行絵巻は種本があって それを模写したものがあり、模写したものをさらに模写…… と何パターンも存在する。 この本も何種類か掲載されているので比較してみると とても楽しい。 たぶ…

樋口一葉「いやだ!」と云ふ

田中優子 集英社新書 江戸時代専門家が樋口一葉の小説を批評する本。 タイトルの「いやだ!」は一葉の小説には 「厭だ」という台詞がよくでてくるから。 江戸時代の社会と比較して作品を読み解くというアイデアは面白い。

幸田文 ちくま日本文学全集

幸田文 筑摩書房 <収録作品> 『勲章』『姦声』『髪』 『段』『雛』『笛』 『鳩』『黒い裾』『蜜柑の花まで』 『浅間山からの手紙』『結婚雑談』『長い時のあと』 『みそっかす』『対談 樹木と語る楽しさ』 文章の特徴は擬音が多く、皮膚感ある気がするがど…

澁澤龍彦 ちくま日本文学全集

澁澤龍彦 筑摩書房 <収録作品> 『空飛ぶ大納言』『高丘親王航海記 より』『狐媚記』 『護法』『鏡と影について』『玩具のための玩具』 『ミューゼアム・オブ・カタクリズム』『胡桃の中の世界』 『海胆とペンタグラムマ』『愛の植物学』『サド侯爵』 『反…

百鬼夜行抄 第3巻

今市子 朝日ソノラマ文庫 基本的に怖くないホラー漫画なのだが、この巻に収録されている話が 怖いのが多いと思う。と同じにさりげなく笑いのコマも多いよ。

百鬼夜行抄 第2巻

今市子 朝日ソノラマ文庫 律の従姉、晶登場。隔世遺伝だか霊感が強い孫ばかりだなあ。 霊感が強いため友達がいないとか、プラス勉強嫌いで 成績が悪いとか、律の設定がなんかリアルっぽい。 でも、律のお母さんは実は見える人なのか?

明治大正翻訳ワンダーランド

鴻巣友季子 新潮新書 明治が中心に、当時の翻訳小説および翻訳者たちについて。 翻訳家である著者が、当時の翻訳に対して 感嘆しつつもツッコミありだが、 もう少しツッコミをして欲しい。 でもやり過ぎるとトンデモ翻訳紹介になってしまうか。

森鴎外の系族

小金井喜美子 岩波文庫 森鴎外の妹による長兄鴎外および次兄三木竹二の思い出、 そして嫁ぎ先小金井家の話。一部は私小説もあり。 著者本人も才能ある文章家である。

百鬼夜行抄 第1巻

今市子 朝日ソノラマ文庫 幻想小説家の祖父を持つ律が妖魔が関わる事件に 巻き込まれる話。絵柄が綺麗なので幻想的雰囲気がよく出ている。 一応読みきりシリーズなのでどこから読んでもいいのだけど、 飯嶋家の人物相関図がわからなくなってきたので、読み直…

働きマン 第3巻

安野モヨ子 講談社 とにかくも仕事したくないー、という気分から 仕事頑張るぞーという気分に切り替える用の本。 今巻での松方が彼氏と別れてしまうのだが 仕事で立ち直るっていうのリアルだ。

神々の国の首都

小泉八雲/著 平川 祐弘/訳 講談社学術文庫 タイトルおよび内容は、小泉八雲(以下ハーン)が教師として赴任していた 島根県松江市(出雲地方)を指す。 ここで書かれている内容は、懐かしい雰囲気の世界なのだが、 やはり現在とは違うなと思う。 当時の日本…

わたしの生涯

ヘレン・ケラー/著 岩橋武夫/訳 角川ソフィア文庫 「奇跡の人」ヘレン・ケラーの自伝。 例の有名な「Water」のエピソード等の幼少の頃の話がごくわずか。 文字ぎっしりで、その後の人生も○○という人が慈善活動に協力してくれた という話が大半といってもいい…

悪魔の手毬唄

横溝正史 角川文庫 先週、これの映画版がCSで放送されていた。 結末だけでわけわからんだったので、原作を読んでみた。 なんか、犯人は可哀想度というか同情度が 映画版より低かった。あと、登場人物の魅力はあまりない、 というか村社会のおどろおどろしい…

明治人物夜話

森銃三/著 小出昌洋/編 岩波文庫 第三部は恩師との思い出随筆で その他は、作者お気に入り人物に関するエピソードを どこかの本から抜き書きしたものをまとめたもの。 自分が興味ある人物に書かれているのは面白いが、 興味ない人物の話は眠くなった、とその…

人間ゾルゲ

石井花子 角川文庫 第二次世界大戦下で起こった スパイ事件の主犯とされた、 ドイツ人ゾルゲの日本人妻の手記。 第一部はゾルゲとの生活、 第二部以降は、戦後にゾルゲの名誉回復のためにつとめた日々について。 著者の主観的な回想記なので鵜呑みするのはど…

40歳をすぎても記憶力は伸ばせる

高田明和 講談社α新書 タイトル的には読む時期がまだ早すぎな気がしたが、 記憶の話としては、非情に易しくとても面白かった。 歳をとると脳細胞が減るといわれていたものだが、 現在は新しいものを覚えよう、ということを 続ける限りは減らないし、それどこ…

新聞錦絵の世界

高橋克彦 角川文庫 錦絵オールカラー。 まあ、下世話な感じが強いがこういったタイプの絵も好きだ。 「東京日々新聞」という幕を持っているのが なぜに天使? しかもあまり可愛らしくもない。 少し気になるのは、明治10年以前の人たちの 着物の着付ってここ…

日本の歴史をよみなおす(全)

網野善彦 ちくま学芸文庫 なんか懐かしい。1990年代後半に、続ではない方は読んだ。 自由闊達で、女性の地位も低くなくとかいった 日本中世の歴史観は今も網野説が主流なのかな? 網野歴史観というとやはり隆慶一郎だよなあ。

ある歴史の娘

犬養道子 中公文庫 五・一五事件~終戦までの、著者の少女時代の自伝物語。 なぜ、五・一五事件が出てくるのか? というのは、著者の名前からわかるとおり、 彼女の祖父である犬養毅がこの事件で殺害されたから。 「話せばわかる」のエピソードの説について…

神童 全3巻

さそうあきら 双葉文庫 画像は、アクションコミックス版です。そちらは全4巻。 小学生にもかかわらず、プロのピアニスト以上の実力をもつ 成瀬うた、という少女の天才ぶりが楽しかった。 性格が悪いというか、高飛車なところも何かいいよね、 というより、才…

甘粕大尉

角田房子 ちくま文庫 読みづらかったー。 甘粕正彦の謎の多い生涯だったためか、 いろいろと苦労して書いているのだろうけどね。 甘粕正彦の前半生は、帝国陸軍憲兵大尉で 関東大震災下に起きた大杉栄虐殺事件の犯人とされたこと。 その後の後半生は、満鉄の…